17: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/02(日) 22:14:16.85 ID:SEr4tbLco
コボルトA「がう! ぎゃがう!」
コボルトB「ぎゃ! ぎゃぎゃぎゃ!!」
コボルトC「がうwwwwwwぎゃがうwwwwwww」
殴る、蹴る、引き裂く―――コボルト達は執拗に、そして玩具を弄ぶ様にゆっくりと俺の身体を甚振る。
死には至らないが、激痛が身体を襲う。これでは嬲り殺しだ。
犬勇者(………くっそ! サシなら絶対負けねえのに……ッ!)
視界がゆっくりと閉じて行く。意識が、遠のいて行く――――。
「―――――爆ぜろ」
刹那、コボルト達が爆発した。比喩ではなく、本当に爆発したのだ。
というよりも俺を囲っていた三匹の間で、小規模の爆発が起きた。モロに喰らった三匹は三方向へと吹き飛ばされ、やがて鳴き声を消した。
爆風に煽られ、多少俺も地面へと押し付けられる感覚も味わったが―――そんな事より、何が起こったのかが知りたかった。
犬勇者(なん、だ……誰、だ?)
ぐったりとした身体に力を入れて、顔だけを声のした方へと向ける。
「…………酷いことをする」
一人の、黒いローブを身に纏った女―――見知った顔がそこには、あった。
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