過去ログ - 犬勇者「わんわんお!」
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2: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/02(日) 22:07:30.55 ID:SEr4tbLco

勇者「くそったれめ! ふざけんなよ、お前なんかに命乞いなんかしてみろ……こいつらに、なんて詫びればいいんだよ!」

魔王「ふん、くだらん」

魔王がつまらなさそうに、黒い波動を放つ……それを、俺はモロに右足に受けてしまう。

勇者「う、うわあああああああああああああああ!!!」

ごろごろ、と惨めに床に転がる。くそったれ、本当に、勝てない。

魔王「あと一歩まで追い詰めたと勘違いしたのが運の尽きだ。やれやれ、貴様もやはり我を倒せん……つまらんなあ」
「ああ、実につまらん。その潰れた右足では、もはや聖剣を振りかぶる事もできまい?」

魔王の言う通りだった。既に魔力は枯渇し、治癒魔法も唱える事が出来ない。
道具袋の回復剤は残り少なく、潰れた右足を癒やすには絶望的に数が足りない。

勇者「くそ、くそ……お前なんか、お前なんかに……!」

涙が出てくる。無残にも散った仲間達。きっと魔王は、街にまで易々と俺達を帰してはくれない。
つまり、蘇生は不可能。数時間も経てば魂は完全に剥がれ落ちて、永遠の死に……。

魔王「ほう、この先を想像したか? 察する通り、我は貴様らを決してこの城から出さん」
「町の教会で蘇生魔法など行われては面倒だ。つまり……だ、分かるな勇者よ?」

頼みの綱は王より受けた恩恵の”強制帰還”の魔法―――勇者が死ねば、パーティ全員が最後に立ち寄った教会に戻れる。

魔王「くっくっく、故に貴様は殺さん」

ならば、と舌を噛み切ろうとするが……突然、身体が言うことを効かなくなる。

魔王「捕縛魔法。こうすれば、貴様は自決も出来ぬ」


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