55: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/09(日) 11:34:09.67 ID:3Ri8fxGZo
――とある廃砦
『勇者の姿が確認された』
その一文だけで、私の胸が高鳴ったのが分かった。
呪術師「……ここ、か」
探索を続け、漸く見つけたのが目の前に聳える廃砦だった。
ギルドからの依頼書には、この廃砦へ入る勇者と思われる姿が確認されたと記載されていた。
呪術師(真偽の確認を、か)
この周辺は勇者が確認される様な、治安の良い場所とは言えなかった。
魔物が多く生息し、盗賊団の出没も報告として挙がっている……。
呪術師(もしかしたら、魔王の罠かもしれない)
だとしても、勇者があの廃砦に居るとするなら、私に見過ごせるはずがない。
呪術師(……ギルドも、父も……不安になっている、という事か)
魔王討伐に向かったパーティの内、勇者を除き帰還した。
その事実は勇者の”失敗”と”死亡”を示唆しているのだ。
故に小さな報告でも、信憑性の薄い案件でも人類に見過ごせる訳がない。
呪術師(そして誰よりも、私が……見過ごせるわけ、ない)
強く、そう想う。
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