7: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/02(日) 22:09:44.98 ID:SEr4tbLco
あの後、俺はあの女性にご飯を頂いた。勿論、犬用でした。
女の子は俺の事を撫でまわしてくるし、俺もそれなりに気持よくなってしまった。
犬勇者(問題はこの状況からどうやって脱出するか、である)
「すぴー、すぴー……」
ソファの上で、俺を枕に女の子は寝ている。
もうなんていうか、頭が追いついていない状況で色々ありすぎた……抵抗も、出来ないまま数時間経ってしまった。
犬勇者(………と、とりあえずこの子は寝たみたいだし、状況を整理しよう)
@自分は犬である。
自分で考えつつ悲しくなった。さっきから部屋の鏡に写る自分は、間違いなく犬なので疑いようがない。
白い毛並みの、少し大きめの犬。それが今の俺……なんてこったい。
原因は恐らく魔女の最後のアレ。何をされたのか分からないけど、間違いなく呪いの類である。
人間を犬に変える? なんてこった……これじゃ、手も足もでないし、まず言葉が話せないぞ……。
A魔法は使えない。
そもそも魔力を身体に感じない。完全にただの犬だ。ただの白いもふもふした犬だ。
そのお陰でパーティの気配も感じとれない……やっぱり、あのまま魔王城に……。
B筋力はわりとある。
これについては意外だが、普通の犬よりも動ける気がする。いや、普通の犬の動きがどれくらいまで出来るかしらんけど。
とにかく感覚的だけど、俺がモンスターとして対峙したコボルト(狼)くらいは動けそうな気がする。
だからと言って魔王と対峙できるかと言えばあり得ない話だろう。下位の魔物のコボルト程度では元の体でも指先一つでダウン必至。
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