過去ログ - 犬勇者「わんわんお!」
1- 20
91: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/08/28(金) 03:44:04.51 ID:bXvlyvW5o

――とある廃砦

犬勇者「はっはっはっは……」(あー、疲れた……)

森を抜けて、やたら滅多に走った。
匂いを追って闇雲に走ったが、まだ匂いを嗅ぎとるのに慣れていないせいか時間がかかった。

犬勇者(とにかく、此処が一番……匂いがキツい!)

廃砦から漂う匂いと、呪術師の下着からの匂いとが完全に合致した。
そうです、俺は今、彼女の下着を被っている―――許せ、呪術師。

犬勇者(とにかく、行くぞ……なんか、嫌な予感がするんだよ……)

半開きになっている扉を抜けて、砦内へと侵入する。
人気はなくて、どうやら魔物や大勢の人間がいる気配はない。
だが、聴覚も犬となった今では強化されている。最上階から、微かに声が聞こえる。

犬勇者(……最上階から、か……! よし、行くぞ……っ!)

螺旋階段を駆け登る。最上階へと近づくに連れて、呪術師の匂いも濃くなる。
甘ったるくて、優しい匂いだ―――この匂いが、どうやら俺を落ち着かせてくれている様だった。

犬勇者(冷静に考えて、本当に気持ち悪いな、俺。犬じゃなかったら、本当に変態だ)

下着を被った犬が駆ける。その姿ははたから見れば……なんなのだろう。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
145Res/115.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice