過去ログ - カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga ]
2015/08/08(土) 01:31:06.37 ID:ujlGxm7M0
カムイ(な、なぜ、手が動かかないんですか!? もう、首筋までわずかなのに。腕が? ちがう、これはガングレリが動きを止めている?)
カゲロウ(死の瞬間で怖気ずいたのか? いや、ちがう。しかし、この機を逃すつもりはない)
カムイ(早くっ………!早く動い………)
ザシュッ……ザシュッ……カラン……
カムイ「う、うぁ。そ、そんな、なんで………なんで、なんですか……」ドサッ
カムイ(意識が……溶け落ち……る)
カムイ(………)
◇◆◇◆◇
―無限渓谷・放棄された城砦内部―
カムイ「すぅ………すぅ………」
サイゾウ「カゲロウ、よくやってくれた」
カゲロウ「ああ、私もよく間に合ったものだと驚いている。この方はどうする?」
サイゾウ「渓谷の下にある村に着くまでの間、カゲロウに運んでもらいたい。女は女に任せるのが一番問題がない」
カゲロウ「ふっ、わかった」
サイゾウ「モズ、ここら一体の監視を強化しろ。暗夜側に目を光らせておけ」
モズ「はい……カムイはこれからどうなるのですか?」
サイゾウ「わかっている。俺たちとて辱めを受けさせるために捕らえたのではない。また、情報を得るためでもない」
モズ「?」
サイゾウ「これは上からの命令だ。今はそれしか言えん」
モズ「そうでしたか。では、我々は監視を続けます」
サイゾウ「ああ、しっかり頼むぞ」
カムイ「う……うぅ……」
カゲロウ「すまない。こちらも任務故な」
カゲロウ(とても軽い。私よりも軽いくらいか。この体があのような動きをしていたなど、にわかに信じられぬ。そんな者があの土壇場で死の間際で止まるものだろうか?)
サイゾウ「カゲロウ、村へと向かうぞ」
カゲロウ「……御意」
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