過去ログ - 【がっこうぐらし】慈「めぐねえハーレム?」【安価】
↓
1-
覧
板
20
852
:
◆vcwOztGGw2
[saga]
2015/09/21(月) 02:59:44.18 ID:aQH6CE2j0
奴らの間を通り抜け、学校へと向かう。
イリスがぎゅっと私の腰に回した手に力を込めてくる。
きっと怖いのだろう。少しでも掴まれればバランスを崩して、襲われかねない。
智夏「……」
私も、流石にこの状況は怖い。
でももう来てしまったのだ。退くという選択肢はないだろう。
生きるか死ぬか。二通りの結果があることは、今までと変わりない。
智夏「……あ」
順調に高校へと近づいていく。
その校舎の様子もしっかり見えてくるようになると、三階に誰かいるのがかろうじてだけど分かった。
三人くらい、だろうか。彼女達は私達へと手を振り、三階の窓から何かを下ろした。
どうやら準備はしていたようだ。――助かる。
智夏「腕の見せ所だね……!」
希望はすぐそこまで。やる気も出るというもの。
右に左。辛うじて敵を回避し、校門を抜ける。校庭には街とは比較にならない沢山のやつらがいた。
でも、反対に逃げられる場所も広い。校舎まで近づくのはそれほど難しくなかった。
垂らされているハシゴのすぐ近くまで到着。ブレーキを踏むと、まずはイリスが降りるのを待つ。
その間、周りを確認。
大丈夫。まだ奴らが近づいてくるのには時間がかかる。
これなら、私が離脱する時間も……。
智夏(とりあえず、登るフリをしておこう)
イリスが降りてから自転車から降り、私はイリスへと視線を向けた。
智夏「イリス、先に登っ――」
イリス「……!」
先に登るよう促――そうとした瞬間にイリスが今まで見せたことのない反応を見せた。
目をキッと鋭くさせて、彼女は私の服の袖を握る。
智夏「イリス? なにしてんの? 早く登らないと――」
イリス「ともかも、いっしょに行く」
出会ってから初めてとも言える、イリスの強い主張。
まるで私の考えを読んだような……。
智夏(って、考えてる場合じゃない)
周囲には奴らがいる。
立ち止まっている時間はないのだ。
智夏(でも、どうする……?)
考える。
イリスを置いて、ここを去る? いや、でもそれだと追いかけてくる可能性も否定できない。
私も一緒に? でもそれは、家族を見捨てることと同義だ。
智夏(選ばないと、選ばないとなにも……)
視線を戻すと、イリスの真っ直ぐな目がそこに。
息が詰まるのを感じた。まともに思考が働かない。
頭に浮かぶのは、あの事故。私を庇ったあの人が血溜まりに倒れ、その人の腕は――
智夏「うちは……っ」
『余計なことをしないで』
走馬灯のように浮かぶ光景。響く声。
私は……どうしたらいいのだろう。
【今日はここまでで落ちます】
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/416.06 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 【がっこうぐらし】慈「めぐねえハーレム?」【安価】 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1438704600/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice