過去ログ - 【がっこうぐらし】慈「めぐねえハーレム?」【安価】
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861: ◆vcwOztGGw2[saga]
2015/09/22(火) 08:34:40.60 ID:z/iCo2ip0

 ……なんで?

 混乱する私の前、イリスが口を開く。

イリシスシア「ともか、私がたすける……から」

 ――なんだそれは。

 助けているのは私で、イリスではない。
 今だって危険な場所に立っているのはイリスで、決して助ける立場などではない。
 なのに、イリスは……何も答えもしない私のことを助けようとしている。

 それが、果たして迷惑なことなのか。
 答えは知っている。

智夏「ほんっとに馬鹿!」

 気づくと私は自転車をこいでいた。
 奴らの方、イリスの方へと。ハンドルを操作し、片手でパイプを手に取る。
 数体の間を抜け、イリスの間近で手をのばしている一体へパイプを叩き込む。と同時に体勢を崩して転倒。
 地面を転がり、止まると素早く立ち上がる。腕にまた痛みが走るが、無視。多分傷が開いただけだ。
 駆け寄ってきたイリスを手で軽く押し私の後ろへ。
 前方には奴ら。数は正確に分からないけど、とても鉄パイプで戦える人数ではない。
 加えて、はしごを登って逃げる時間もないだろう。

智夏「くそ……っ」

 がむしゃらに突っ込んだ結果がこれ。
 あのまま自転車で校外に出れば、私だけなら、確実に助かっただろう。
 だけどこれで、二人ともやられる確率が高まったわけだ。
 ――でも、後悔はない。
 最後まで抵抗してみせるつもりだ。

イリシスシア「ともか……」

 不安げな声。
 私は深呼吸。目を閉じ――パッと開いた。

智夏「大丈夫! 絶対諦めないから」

 明るい声に笑顔。
 私が振り向いて言うと、イリスは頷いた。


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