過去ログ - 【がっこうぐらし】慈「めぐねえハーレム?」【安価】
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9: ◆vcwOztGGw2[saga]
2015/08/05(水) 02:34:13.00 ID:y7KDfa8h0
 丈槍さん、若狭さん、恵飛須沢さん、そして私。
 私達が今いる学校の屋上は何とか被害から逃れている状況だった。
 突然起こった異変。人が人を襲い、阿鼻叫喚となっている学校の中で唯一と言ってもいい安全な場所だろう。

悠里「先生、一体なにが……」

 私の隣。一緒に出入口を押さえている若狭さんから声がかかる。
 彼女の視線の先には床にへたりこむ丈槍さん、恵飛須沢さんの二人。その目の前には血だらけで倒れる男子生徒がいた。

慈「……分からないわ」

 私が一言で応じると、若狭さんは苦しげな顔をする。
 先生として、年長者として力になってあげたいとは思う。けど今の状況を説明できる人間などいないだろう。

 理解ができなかった。
 異変をこの目で見ても、目の前で生徒が襲われそうになっても。
 思い浮かぶのは、映画などの創作物。その中で度々出てくる動く死体。

 校庭で、屋上で生徒が生徒を襲っている光景。
 そして背後から聞こえるうめき声。
 正気どころか心すらも失った覚束ない動き。
 ――信じられないけど、そういうことなのかもしれない。

慈「けど今は、こうするのが一番なはず」

 校内にはまだ無事な生徒がいるだろう。
 そのことを思うと心苦しいけど、ドアの先へ進める気がしない。無理して全滅なんてしたらお終いだ。
 今は安全を確保して機会を待つしかない。
 もしかしたら、助けも――。

慈(――いや)

 甘えた考えに寄りかかろうとする頭を振り、私は前を見る。
 この状況下で私達に助けがくる可能性なんてゼロに近い。
 ――私が、みんなを護るのだ。
 生徒たちを元気に学校から送り出すこと。それが先生の役割だから。



【今日は短めですが、ここで終わります】


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