過去ログ - 【シュタゲSS】ラボに帰ると紅莉栖が真っ赤だった
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18: ◆3go5SqN4Y.
2015/08/09(日) 02:15:12.66 ID:rEo99NxO0
都電の駅に行くと、紅莉栖が一人、しとしとと雨が降る中、ホームのベンチに座っているのが見えた。
どこかで見た風景に見えるが、一体いつ見たのかは覚えていない。一体いつだろう。

岡部「紅莉栖…………」

紅莉栖にゆっくりと近づき、隣に腰を下す。紅莉栖はじっと俯いているので、どんな顔をしているのか見えなかった。

やはり、ずっとここで泣いていたのかもしれない。そう思うと、胸が締め付けられるような感覚を覚えた。
しかし、俺の声で顔を上げた紅莉栖の顔に、涙の痕はなかった。

紅莉栖「遅い」

岡部「す、すまない。もしかして、一人になりたいのかもしれんと考えてな。遅くなってすまない」

紅莉栖「まったく、すぐに追いかけてくれて良かったのに……」

ボソッと呟く紅莉栖の言葉は、確かに俺に聞こえていた。が、恥ずかしいので聞こえなかったことにした。

岡部「あの、そのだな、紅莉栖。俺は他の世界線の紅莉栖が好きなわけじゃなくて……えっと、そのだな……俺は、お前が……紅莉栖が好きだ」

なんとも恥ずかしいセリフ。しかし、これは伝えなければならない。紅莉栖を不安にしてはならない。

だが、俺が恥ずかしさを感じながら言ったにもかかわらず、紅莉栖は突然ふっふふっ、と笑い出した。

岡部「い、一体何がおかしいというのだっ。好きで悪いかっ」

紅莉栖「いや、そうじゃなくて……ふっ、あんた、さっきの私の発言を真に受けてるわけね……ふふっ」

岡部「なっ、それはどういう……」

紅莉栖「別に、もう気にしてないわよ。あんたにとって“この世界線の私”が大切だってのは、もうよーーーーく分かってるから」

岡部「ならなぜさっきあんなことを……」

紅莉栖「だって……追いかけてほしかったから」

突然こんなことを言い出して顔を赤らめる。まったく、そんな風にされたら怒るに怒れんではないか。

岡部「まったく……この脳内スイーツ(笑)めが」

そう言いながら、俺はゆっくり紅莉栖へと腕を回した。




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