過去ログ - 【ゆるゆり】櫻子「……花子、おんぶしてやろっか!」
1- 20
10:名無しNIPPER[saga]
2015/08/07(金) 05:12:46.42 ID:VaCoJWLLo
だけどそんな姉が嫌いではなくて、花子は頬を緩めた。
熱くなった顔はどこかへ行ってしまって、素直に櫻子の膝元に乗った。

櫻子の膝上数センチから、景色を見下ろすと、さっきまでとはまるで違った。
ミニチュアの遊具のようなアトラクションは、後光が差しているようで、
行きかう人々一人一人には、魂が宿っているのを実感して、当たり前だけど、そこには今日の全てがあった。
櫻子のように、窓に顔を寄せ、食い入るように、それを眺めていた。

花子「すごいし!」

櫻子「でしょー、ねーちゃんもいれば良かったのにね」

花子「ほんとだし!」

櫻子がどれぐらい感動していたのかは分からないけど、花子はこの景色をずっと忘れないと思った。
櫻子の、膝上数センチから見える世界は、全てが違っていて、全てが綺麗だった。

櫻子「……しっかし相変わらず花子ちっちゃいなー」

花子「そこは普通大きくなったなとか言うもんだし」

櫻子「でも小さいのは小さいしなぁ」

花子「どうせすぐに大きくなるし」

櫻子「誕生日だしねー、あっ! じゃあ大きくなったら返せよ!」

花子「……? なにをだし」

櫻子「今みたいに甘えさせたぶん」

花子「……花子が大きくなったということは櫻子は」

甘えるとかそういう年齢じゃない気がする……。

櫻子「えっ? 独り立ち?」

花子「さぁ、どうかだし」

櫻子「まあ返してもらうまでは一緒にいるから」



最寄り駅に下り、自宅までの帰路を行っていると、疲労感が浮き出てきた。
それなりにはしゃぎまわってしまったし、しょうがないことではあるけど、なかなかしんどかった。
まあもう少しだけと思えば、そこまで苦でもないから、なんとか頑張ろうと決意した時だった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
21Res/20.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice