12:名無しNIPPER[saga]
2015/08/10(月) 12:18:03.44 ID:4IbUTk2/O
「『ウィンパース』」
赤髪の両目がランプのように赤く光った。
もう魔法は発動しているらしい。
この女の言う通り魔法は初心者もいいとこ。
まだ自分の魔法すら発動したことがない俺には、どんな種類があるのかも、今使われている魔法が何なのかも……
「どう?」
「何だこりゃ……」
予想に反して魔法の効果はすぐに分かった。
景色が今まで見ていたものとは全然違う。
「あ、あっあっここここれぇえええ?!」
「『若い女性の服が透けて見えるでしょう』?」
「いいんですかぁあああああああああああっっっ?!」
童貞には刺激が強すぎるこの光景に、下半身は手放しで打ち震えた。
今なら三コスリ半の向こう側へ行けそうだ。
「こっ、これっ何の力っ、えぇえ?!マジえぇえ?!」
「ふふ、知りたい?」
「教えてぐださい!」
図らずも敬語。
「『ウィンパース』。対象者の『視界』に『好きな設定』を加える魔法よ。お気に召したかしら?」
「召すどころか!」
天国だねこりゃ。
口元に何かが伝ってきた。舐めたら鼻血だった。
「ふふ、そう、嬉しいわ。じゃあ」
「『今視界に映っている人全員が、私の姿だったら』?」
「え」
初動は向こうが早かった。
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