20:名無しNIPPER[saga]
2015/08/11(火) 00:41:39.61 ID:Em/XZ3H3O
「命拾いしたのうお前さん」
「ふっざけんなよジジイてめえ!!」
翌日。
俺は仕事も放りだしてお礼参りにやってきていた。
今の若い姿ではそもそも職場にすら出向けないのだが。
そして、よくもまあ『命拾いした』などと抜かしてくれた老害に、俺は精一杯の声量で罵声を浴びせた。
爺さんは涼しい顔をして紙コップの茶を啜っていた。
場所は勿論鉄橋の下のたのしいおうちだ。
「軽い気持ちで魔法なんぞくれやがって……ただの殺し合いじゃねーかよ……危うくお陀仏だ……ッ!!」
「ワシ軽い気持ちであげてないもん」
ぬけぬけとこのジジイは……
こめかみに青筋が浮かぶ。
弁解があるなら一応聞いてやると、フローリングに見立てたブルーシートの上に腰を下ろした。
先日の雨のせいか若干湿っているのがとても気持ち悪い。
「まあ、戦いとしか言ってなかったのはワシの言葉が足りんじゃったかのう。それでも、凄まじい魔法を持った妖精同士の戦争じゃ……当然死人も出よう」
「現代じゃ死人が出るのを当然って言わねーんだよ」
駄目だ、おなか痛くなってきた……
シコって寝たらこれ全部夢になってねーかな。
「大体、童貞と処女が争う理由がない。昨日の奴は本気で殺そうとしてきたし、俺も本気で殺されかけたけど、そもそも俺達には戦う理由がないだろ。昨日の処女は何で襲いかかってきた?俺何にもしてねえぞ?」
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