20: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/08/08(土) 23:27:07.73 ID:eMWdeDR60
「届くのは予定通りなら二週間後。そこから実際に装備してもらって本当に問題がないかテストする必要もあるから、早くとも一ヶ月は見ないと実戦じゃ使えないな」
「改二って今の艤装の発展型みたいなもんじゃないのか? うちらの主砲の二号三号とか後期型みたいな」
「そうだな。元となる軍艦の特に際だった時期を再現した艤装になるんだが……」
これ以上話すのを躊躇ってるようだ。ちょっと嫌な感じだな。
「まさか欠陥品とか曰く付きのもんじゃないだろうな」
「欠陥品じゃないが……曰くはあると言えるな」
提督はあおるようにラムネの瓶に口を付けるが中身は空になっていた。
「摩耶は自分に対応した妖精が艦政本部の工廠にいるのは知ってるな?」
「そりゃ向こうで生まれたわけだしな」
提督が言ってるのは、あたしより先に摩耶の船体から生まれた妖精のことだ。
デフォルメされたあたしたちみたいな見た目で、特にあたしの妖精はあたしに似てるとみんなに言われた。鳥海とか妙高の姉さんもかなり似てるってのに。
「その妖精たちが艦娘の艤装や兵装の試験を受け持つんだ。適正があるかどうかは最低でも分かるからな」
「え、そうなの? 全然知らなかったよ」
「まあ、それはいいよ。改二の艤装も妖精たちが試したんだが……」
言い淀む提督に悪い予感が過ぎった。
「……もしかして死んだとか」
「そんな代物だったら即刻解体だ。妖精たちが急に元気をなくしたり落ち込んだりしたらしい」
「なんだ、それ?」
「さあね。一過性という話だったが、どんな影響を及ぼしたんだか。改二艤装が原因と艦政本部は見てるようだし、話を聞いた限りじゃ俺もそう思ってる」
提督の表情は辛そうに見える。決して軽い話ではないから、か?
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