47: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/08/24(月) 09:52:25.80 ID:aYmvm1JN0
続く砲撃に合わせて思い切って回避行動を取る。
進路を大きく変えて一度立て直す。被害状況で言えば、あたしがまだ優勢なのは変わらないんだ。
避ける位置に動いた、はずだった。
そうじゃないのは結果が示す。
艤装への被害が一気に拡大した。外れた位置に二つ水柱が立ってたけど、残りが全部集中する。
動きを完全に読まれている。これじゃ狙い撃ちだ。
外れた位置に落ちたのも、そっちにあたしが行くかもしれないと予測して保険で分散させてただけに違いない。
「なんだよ、あたしってば」
自然と笑いがこぼれた。
動きを読むってことは、あたしを分かってくれてるってことじゃねえか。
だって言うのに、あたしは鳥海に翻弄されたままとかさ。
「分かってなかったのはあたしか……」
苦い気持ちは砲撃音によって吹き飛ばされていく。
動きを読まれてるんなら、あいつが想定してない行動を取るしかない。
短い時間に考えて一つだけ思い浮かんだ。
普段なら絶対にやらない。それだけに一時しのぎでも効果はあるはずだった。
「これならどうだ!」
速度を減速させる。ほとんど急停止と変わらない勢いで。
こればかりは鳥海も予想してなかったようで、砲撃は前方の海面を叩くだけで後続も途絶える。
鳥海が照準の補正をしてる間にこっちが先に撃つ。
初めから減速するつもりだったから、こっちには狙いがついている。
鳥海が撃ち返すまでの間に三度の斉射を放てた。
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