過去ログ - 【咲-saki-】末原恭子「続・宮守譚」【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲-saki-】末原恭子「続・宮守譚」【安価】

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2015/08/09(日) 20:23:31.41 ID:NajeGuKH0
恭子「お、これでこの村の事が少しはわかるかもしれへん。何が書かれとるん？」

豊音「えーっと、×月△日、兄嫁と庭師が不倫しているところを目撃。兄にこの事を伝えるべきか兄嫁に忠告し止めるべきか……」

恭子「いや、そういうとこじゃなくて、この村の事とか……」

豊音「あ、そうだったそうだった……。えーっと……だいたいの要約をするとー」

『この村は不作が続いた。子供は飢え、大人達は無気力になっている
　花には死の魔翌力があるという。この村の桜の木も同じようだ
　ある者が、死への魅力に取り憑かれ、桜の木で首を括った
　それを見た別の者も、桜の木で首を括った
　死の伝播は村中に伝わり、皆、桜の木で首を括ってしまった
　生き残った者は私を含め十数名になってしまった』

恭子「……なるほど。それで首吊り村か」

豊音「この綺麗な桜の木で、昔沢山の人が首を吊ったなんてちょー怖いよー……」

恭子（その死体は残った村人に下ろしてもらったか……もしくはそのまま放置されて、死体が腐って桜の木の根元に落ちて……）

恭子（この季節外れの桜の木は、死んだ人たちを糧にして咲いとるんか……ゾッとしない話やな）

豊音「続きを読むよー」

『私も首を括ろうかと思った時、村木家の男がやってきた
　曰く、少し離れたところに拓けた土地があるから、生き残った皆でそこで新しい村を築こう、と
　その話に私は乗り気でなかった。新たな村を築いても、また不作がおこれば飢餓になり村は死に絶える
　しかし村木の男は、心配はいらないと言った。土着神の祭壇を見つけ、その加護を得た。と
　魂輪廻の儀式を行う事で不作にはならないというのだ
　私はその話に乗る事にした』

恭子「……なるほどな。全てが繋がったわ」

豊音「？？？私にはさっぱりだよー」

恭子「せやな。一旦整理しよか」

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