過去ログ - ゆきあつ「め、めんま・・・?」2
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9:名無しNIPPER
2015/08/14(金) 00:43:58.01 ID:n8yGLhFl0
* * *
いつもの通学路。そういや、何だか足りないと思ったところ、鶴見がいないことに気づく。いつもなんだかんだ一緒に行ってたのか、そういや。
宿海相手には解決したからいいものの、そういやあの場には鶴見もいて、しかもあのことについては決着がついていない。まあ、本人がいないんだから仕方ない。本当は、会って言いたかったんだが。
とにかく自分が取った情けない態度について早く謝ってしまいたかったのと、――めんまのお願い探しを手伝ってくれると言ってくれたことについて礼を言いたかった。
『この前はすまなかった。俺も落ち着いて考えてみた。お前らがめんまのためにって動いているのが、俺には都合が悪くて、忌々しいものに思えていた。
でも今なら言える。めんまのために協力してくれるって聞いた。有難う。』
そこまでメールを作り上げ、指を止める。
こんな風な殊勝なメールを俺が贈ったことがあるだろうか、否無い。
また、ふと頭に浮かんだことがある。今までの鶴見にだ。・・・めんまのお願いへの協力、お礼ついでに――
『それと今まで、雑貨屋に付き合ってくれて有難う。
全部、めんま宛だった。
こうして誰かに言う日が来るなんて思わなかったから黙っていたけど、悪かったな』
…相手が一生分からないだろうなんて思っていたのだが、ここまできたらもう打ち明けてしまおう。
本文を打ち上げて送信する。
ぱたん。携帯を閉じて、眩しく澄んだ水色の空を見上げる。
夏の鳴き声にももう慣れた。昔まで、居心地のいい場所を壊した季節が、過ちを犯した季節が――あんなに、夏が怖かったのに。
めんま。
お前の願いについて真剣に取り組む。仲間と力を合わせる。昔みたいに、けんかしたら謝って、仲直りして、しこりなんて溶かしていく。
・・・これがきっと、正しいんだよな。
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