112: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 01:16:02.25 ID:s8phhYh5O
言葉の裏に秘められた、アイドルへの強い憧れを感じ取った凛は、どう受け取ればよいか迷った。
「自分もアイドルとして輝きたい」と同意する理想主義的な見方、
「夢想家だね」と冷ややかで現実主義的な見方、その両方が頭中に渦巻いているからだ。
そして、何の取り柄もない自分が、果たして、
熱意を持ったこの子と同じ立場に乗ってしまって良いのだろうかと云う逡巡も。
色々考えても埒が明かないので、ひとまず喉を潤そうと、ゆらゆらと湯気の立つお茶に手を伸ばした、その刻。
事務所入口のドアが勢い良く開けられ、バン、と大きな音が響く。
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