過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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130: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 01:56:53.67 ID:s8phhYh5O

「こう云うレッスンスタジオに入るのって初めて〜。なんだかワクワクするな〜!」

桃色のジャージを勢い良く脱ぎ、パイプ椅子の背へ放り投げた未央が、黄色いリボンタイを緩めて息を弾ませた。

「私も初めてだから、勝手があまりよく判らないな」

凛は、未央の言葉に軽く頷きつつ、カーディガンのボタンを外し開―はだ―ける。

そしてロッカーの扉を引き、その濃紺の上着を衣紋掛けに据えると、卯月が後ろから声を掛けてきた。

「大丈夫、今は私たち三人しかいないみたいだから、何も気兼ねすることはないよ」

「おろ? しまむー手慣れてるね。こう云うスタジオの経験あるの?」

その気負わない様子を見て未央が問うと、「うん、養成所に通ってたから」と卯月は答えた。


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