過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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170: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:24:47.27 ID:s8phhYh5O
扉を開けて入って来たのは、初老の男だった。

常連と云えるほど通っているわけではないので、見知らぬ顔だったとしても驚かない。

しかしその態は真っ黒と云う些か奇妙なもので、それを半ば不躾な視線で凝視する若い男に、初老の男が気付く。

そして若干の驚きを得たように跳ねた。

そのまま、大股の早歩きで若い男の眼前まで寄ると、いきなり名刺を出して云う。

「――ティンときたよ」



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