過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
1- 20
244: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:19:15.91 ID:s8phhYh5O
ただし、この育成方針は、彼にとって一種の賭けだった。

芸能界で通用するためには、今よりももっと鍛え上げなければいけない。

だが、あまり修練に費やしすぎると、精神力の枯渇を早期に招く。
以下略



245: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:20:06.80 ID:s8phhYh5O
「……ま、きちんと考えてのことならいいわ。凛ちゃんのことは管轄外、部外者―アタシ―は何も云わないさ」

「すまんね。こう云っちゃ悪いが、しばらくは卯月ちゃん未央ちゃんに“養って”もらうことになりそうかもな」

レッスンや鍛錬とは、それ自体は金を生む行動ではない。
以下略



246: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:20:38.37 ID:s8phhYh5O
鏷が口を大きく開けて笑う。

「はっは。元々新興事務所で飛込営業バッチコイな状況だ。扶養家族が一人二人増えてもあんま変わらねえだろ」

「頼もしいな、ありがとう」
以下略



247: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:21:06.21 ID:s8phhYh5O
宛転と話し合いを進めるプロデューサー陣の背後を、ちひろが横切り、執務机へ歩いていく。

「まずは第一関門突破、ですね?」

社長に、湯気の立つ茶碗を差し出しながら、破顔した。
以下略



248: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:37:52.49 ID:s8phhYh5O



・・・・・・・・・・・・

以下略



249: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:38:26.25 ID:s8phhYh5O
イベントの観客動員数はせいぜい二桁だし、雑誌は全国流通などされず発行部数などお察しな零細。

どちらも小さな仕事ではあるが、アイドル活動の報酬として初めて金銭を得た――

この事実は、CGプロそしてアイドルたちにとって、非常に大きな意味を持った。
以下略



250: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:39:00.70 ID:s8phhYh5O

他方、凛は。

相変わらず、スタジオでレッスンを受ける毎日だ。

以下略



251: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:39:54.79 ID:s8phhYh5O
例えばボーカルは、声量こそ以前より出るようにはなったが、こと安定性は一般人のカラオケと変わらないし、
ダンスは、身体の柔らかさが足りずに、まだまだぎこちない動きは解消されていない。

表現力に至っては、澄まし顔こそ美麗なれ、笑顔などは生来の無愛想ぶりが矯正される気配なし。

以下略



252: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:40:30.18 ID:s8phhYh5O
そして、文末に控えめな表現で記された「アイドルとしての活動をさせてはどうか」と云う提案。

凛の集中力は素晴らしい。だからこそ折れる時は――直前まで気付かず、兆候なく折れてしまう。

仕事をすることが、一種の気分転換になるのではないか。
以下略



253: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:41:02.06 ID:s8phhYh5O
事務所は保育所ではない。

各アイドルに割ける予算も限られている。

CGプロが本格稼働を始めてからおおよそ一箇月。
以下略



879Res/463.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice