過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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403: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:41:18.58 ID:s8phhYh5O
アイドルが心地よく活動するために、業界の黒い部分はPたちスタッフが受け持つ。

その代わり、アイドルはいつでも全力投球に集中する。

金本は、そんな配慮を飛び越える嫌がらせを、Pたちに振り掛けた。
以下略



404: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:41:46.21 ID:s8phhYh5O
もしかしたら、Pの激怒は、凛に口汚い台詞を云わせないための芝居だったのかも知れない。

その本心は、誰にも判らない。

斯くして、厭な思いこそしたものの、この日一番重要なフェスの打ち合わせは無難に済ませられた。
以下略



405: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:42:21.90 ID:s8phhYh5O
「そうだね、あんな大きな規模のライブができそうだなんて、予想もしなかったよ」

参加者は60組にも達しそうな勢いで、特設会場のキャパシティもこれまでと桁違いだ。

そんな大きさのライブに凛、卯月、未央が参加できるとは、千載一遇のチャンスと云う他ない。
以下略



406: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:43:01.94 ID:s8phhYh5O

事務所へ戻ると、早速銅と鏷に打ち合わせの結果を報告する。

凛だけでなく卯月や未央もサマーライブフェスに参加できるとあって、両プロデューサーとも気合いが入った。

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407: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:43:34.19 ID:s8phhYh5O
しかしそれには、手狭になった現在の箱の代わりを探さなくてはならない。

探索の範囲を広げて、城東だけでなく山の手の方まで虱潰しに調べ上げ、目を付けたのが、原宿。

竹下通りをはじめ表参道も近く、秋葉原等とはまた違ったポップカルチャーの発信地として、
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408: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:44:07.01 ID:s8phhYh5O
運の良いことに、小さすぎずそして大きすぎない、ほどよいサイズのライブハウスも発見できた。

これなら、一部の追っかけのみが知っているアイドルから、一般層への浸透を図れよう。

最初のライブと同じように、合同ライブと云う形式で、凛は原宿に進出し、舞い、歌う。
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409: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:45:11.80 ID:s8phhYh5O
とはいえ、やはり新しい場所に馴染むには少々時間が要るものだ。

凛に続いて進出した卯月と未央は、観客動員数で追い付けない子と共演したと語った。

「ホントに凄かったんですよ〜!」
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410: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:45:38.30 ID:s8phhYh5O
フジツボでの打ち合わせから起算しておよそ半月が経ち、間もなく八月になろうかという夏休み本番の土曜日。

この日、凛は原宿で初めてのトラブルに遭遇した。

ライブをするはずだった箱が、手違いでダブルブッキングを起こしてしまったのだ。
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411: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:46:04.75 ID:s8phhYh5O
「――ダァーブルブッキングってどういうことにゃ! 今日のために色々用意してたんだにゃ!」

ひたすら陳謝する担当者と、妙な口調と猫のような仕種で食いかかる女の子。

「ゴメンで済んだら世の中ケーサツなんて要らないのにゃ! ファンのみんなに申し訳……って、ん?」
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412: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:46:32.50 ID:s8phhYh5O
返答するのも忘れ、凛は隣へ囁くように訊く。

「……誰、あの妙な子」

「おそらく、猫キャラとして売り出しているアイドルは一人しか知らんから心当たりはあるが――」
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413: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 05:47:00.36 ID:s8phhYh5O
「ちょうどいいにゃ。ここに予約が重複した当事者が揃ったなら、話も決めやすいってモンでしょ」

と猫もどきの女の子は一人で納得した風で、

「と云うわけで今日のところはみくに譲るにゃ」
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