479: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 06:33:29.22 ID:s8phhYh5O
Pはスポーツタオルで目の前の震える肩を覆い、ひたすら熱い放出を促す。
「すまんな、今回のことは、俺の力不足だ」
背中を擦ってやりながらそう云うと、凛は小刻みにかぶりを振った。
「う……ううん……ち、違っ……っ!」
だが、何かを答えようとしても咽びに押しのけられ、声にはならない。
「……俺も、もっともっと頑張るからさ。また、前へ進んで行こうな」
その言葉に、横へ振っていた顔をただ頷くのみに変え、凛はただひたすらに哭いた。
いつもは事務処理の邪魔をする眩しい西日も、今日だけは、二人を優しく包んでくれているような気がした。
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