52: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 00:39:04.12 ID:s8phhYh5O
凛は頭を上げて、「うーん」と身体を伸ばした。
「そこまで真面目なもんでもないよ。ただ、人生について考えるきっかけがあっただけ」
「人生、ねぇ。わたしは一回こっきりしか無いんだから楽しんだモン勝ちだと思うけど」
「楽しんだモン勝ち……か」
伸びをした腕を下げて、ぽつりと、鸚鵡返しに呟くと、
「ま、具体的に何すればいいのかなんてのは判らないけどね」
あづさはそう付け加えて笑った。
対照的に、まゆみは「あたしにゃ人生なんかより、再来週から始まる中間の方が問題だっつの」と天を仰ぐ。
そう。憂鬱な定期考査は容赦なく迫ってくるのだ。
上半身を反らしていたまゆみが勢い良く体勢を戻し、息を吐いた。
「あー中間のこと考えたら気が滅入っちまった。
あたし今日は部活ねーからさ、あづさも凛もどーせヒマっしょ? カラ館行ってスッキリ発散しようぜ」
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