559: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 16:55:31.04 ID:SScT0J3gO
夜、CGプロ事務所では、フェス期間中とはいえ大人だけのささやかな祝賀会が開かれていた。
初ライブで、予想を上回る動員を記録したことは、CGプロにとって大きく明るいニュースだった。
560: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 16:56:15.71 ID:SScT0J3gO
『この渋谷凛って子、すっげぇ可愛いんだけど!』
『まあ普通だな、ミキミキほどじゃない』
『ニュージェネレーション? 聞いたことねえな』
561: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 16:57:00.17 ID:SScT0J3gO
急遽、明日のステージ構成は小規模から中規模の方へ移されることになった。
バミのチェック等をしなければならないから、明日の会場入りは早朝。
ゆえに凛たちは早めに帰宅させてある。祝賀会が大人たちだけで行なわれている所以だ。
562: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 16:58:03.79 ID:SScT0J3gO
昨日よりも更に気温が上がる予報の中、ここお台場の湿度は幸いにも今日の方が低く、爽やかだ。
ただし太陽は朝っぱらからぎらぎらと本気を出しており、外に半刻も立っていたら確実に紫外線の餌食となろう。
563: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 16:58:40.21 ID:SScT0J3gO
銅や鏷も話題沸騰となったニュージェネの舞台を見たがっていたが、
生憎、新規に所属したアイドル、水本ゆかりや高森藍子たちの営業が重なってしまった。
「おいP! いいか、未央を重点的にビデオ撮っとけよ! アップでな! あと観客席の様子も忘れるな!」
564: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 16:59:35.07 ID:SScT0J3gO
開場前最終チェックに合わせ、Pがカメラを弄くり回して調子を窺っていると、舞台から三人が降りてきた。
ニュージェネ三人は本番前日のゲネプロを含め、昨日まで小規模ステージでしか活動しなかった。
つまり中規模ステージで演るのはぶっつけ本番に近い状態だ。
565: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 17:00:08.79 ID:SScT0J3gO
「なぁーんでみくが小さい方へ追いやられなきゃならないのにゃ!」
件のアイドル、みくが事務局の配置担当者に苦言を呈しながら歩いている。
「こんな間際になって別のリハやらされても頭がパンクするにゃ! 一昨日のゲネは一体なんだったにゃ!」
566: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 17:00:37.16 ID:SScT0J3gO
企画時点で力の弱かったニュージェネが損な時間帯に配置されるのは、当たり前のこと。
いくら一気に脚光を浴びたからと云って、ステージの移し替えはともかく、出演時間の変更は流石に無理だった。
持ち時間を15分だけ伸ばしてもらえたが、これすらも破格の配慮と云えよう。
567: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 17:01:11.12 ID:SScT0J3gO
その声にレジュメに目を通していたPたちが顔を挙げた。
「……私たちは負けないよ」
凛が眼光鋭く言い放つ。
568: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 17:01:48.38 ID:SScT0J3gO
中規模ステージは屋上の北端に築かれており、トラスなど覆う構造物がない。
そのため、客席から見ると、アイドルの背にフジツボテレビ本社ビルが控える。
569: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 17:11:40.94 ID:SScT0J3gO
まもなく、CGプロの演目が始まる。
昨日と同じく、五分前にPが「そろそろだ」と云って控室へ入ると。
昨日とは違う衣装を身につけた凛が立っていた。
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