過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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699: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:01:11.65 ID:3+pD+bLQo
Pは予想通りになった、と息を一つ吐いて立ち上がった。

「あの時俺が詳細な名前を云わなかったのはこのためなんだが――」

「なんで!? なんで卯月と未央じゃないの!?」
以下略



700: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:01:39.49 ID:3+pD+bLQo
「先方の条件なんだよ。要望リストの中に、今回はその二人が入ってなかった」

「なんで? 卯月なんか、あれほどアイドルになりたいって云ってて、
 私よりずっと前から養成所へ通ってて、私よりずっと巧く歌って踊れるのに、なんで……?」

以下略



701: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:02:16.27 ID:3+pD+bLQo
「例えば、その子の人となりと云うのは話してみなければ判らないし、
 歌唱力も、ダンスのスキルも、実際に演ってみなければ伝えることが出来ないだろ?」

「それは……確かにそうだけど」

以下略



702: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:02:55.00 ID:3+pD+bLQo
「最初の打ち合わせの席で、銅も鏷も、当然イの一番にリスト外の卯月と未央を推薦したんだ」

だが粕谷の反応はにべもなかった。リストの中からお願いしたい、と。

「ジヤパン哥倫で出す以上、意向は汲まなきゃならない」
以下略



703: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:03:23.50 ID:3+pD+bLQo
「頑張ったところで、次回が本当にあるの? 約束されてるの?」

凛が哀しそうに問うた。

「判らん。だが、いい成績を遺せなかったら……確実に次回は遠のく」
以下略



704: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:03:51.25 ID:3+pD+bLQo
「……わかった」

凛は眼を閉じて、静かに一言だけ発した。

そして何回か深呼吸を重ねたのち、瞼を上げ、Pを力強く見据えた。
以下略



705: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:04:29.63 ID:3+pD+bLQo


――

ジヤパン哥倫は、やはり会社規模ゆえだろうか、決断を下すのにやや時間のかかる組織だった。
以下略



706: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:04:56.75 ID:3+pD+bLQo

ジヤパン哥倫とCGプロの連名で発表されたニュースは反響は凄まじく、CGプロ社内はてんやわんやだった。

フェス等ので活躍も含め、これまでも出家鵺プラットフォームで展開などをしてきたCGプロだが――

以下略



707: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:05:28.17 ID:3+pD+bLQo
雪崩を打ったかの如く、各ジャンルの企業からオファーが飛躍的に増えた。

出版社からは、写真集の企画や子供向け漫画雑誌のタイアップ。

放送局からは、キー局への番組出演やドキュメンタリー取材依頼。
以下略



708: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:05:55.52 ID:3+pD+bLQo
書類さばきも重要だが、それよりも、二箇月後に迫ったCDリリースを成功させなければ全て水泡に帰す。

「CDに専念できりゃなあ……」

第一課を全て切り盛りしなければならないPにとって、それはまさしく夢物語。
以下略



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