742: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 21:34:32.05 ID:3+pD+bLQo
普段はあまり自分のことを語らない凛が、珍しく饒舌だった。
それは、この一周年と云う機会を逃したら、もう伝えられないかも知れないという思いによるものか。
それとも照れ隠し故か。
Pは、口を挟むことなく、彼女の言辞に深く深く相槌を打つのみ。口へ出さなくても、凛には伝わるはずだ。
そのまま、二人はしばらく、言葉の心地良い一方通行のまま、ゆっくり歩く。
「あ」
凛が白い吹雪に気付き、ふと立ち止まると、そこには満開の桜が何株か、立っていた。
太い幹のたもとにはベンチが据えられていて、タイミングの良いことに誰もいない。
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