849: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:38:46.61 ID:3+pD+bLQo
凛が、一歩、二歩と進んで、Pを振り返った。
黒を基調にした、シンプルながらも可愛さと格調高さを両立したドレスの裾が、ふわり、舞う。
850: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:39:13.82 ID:3+pD+bLQo
「今だから云っちゃおうかな」
しばらくPの目を無愛想に見据えていた凛が、微笑んだ。
「初めて会った時は、私のためにここまでしてくれるなんて、思ってなかった」
851: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:39:43.22 ID:3+pD+bLQo
凛がひとしきり思い出し笑いを終えて、ふぅ、と軽く息を吐いた。
「プロデューサー、私をここまで連れて来てくれてありがとう」
「……俺だけの力じゃないさ。凛自身の頑張りの結果だ」
852: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:40:12.95 ID:3+pD+bLQo
凛はやや上目遣いでPを見ている。少しだけ、云いにくそうに、息継ぎを入れた。
「だからプロデューサー、これからも、私のプロデューサーでいてよ。……いいよね?」
――こんな人生を進むことになったのはプロデューサーのせいだし、おかげだから。
853: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:40:39.24 ID:3+pD+bLQo
「ずるいな凛は。そんなの、イヤと云えるわけないだろ?」
だから、わざと茶化して答えた。
「ふふっ、そうだね。さ、恥ずかしい台詞はおしまい」
854: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:41:08.07 ID:3+pD+bLQo
再び瞼を開けたところには、意思の強い、碧い宝石が輝いていた。
館内の全ての照明が降りた。
ついに――ついにこの時がきたのだ。
855: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:41:42.43 ID:3+pD+bLQo
――私は、享楽を表現する者。
856: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:42:41.76 ID:3+pD+bLQo
PAからのキューで、音楽がスタート。
スピーカーが生み出す空気の振動が、アリーナを包み始めた。
857:finale ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 23:43:23.45 ID:3+pD+bLQo
Pが、凛に向かってゴーサインを出す。
858:名無しNIPPER[sage saga !蒼_res]
2015/08/10(月) 23:44:30.29 ID:3+pD+bLQo
ようやく終えられました。
誕生日が終わらないうちに完了できてよかった。
これが、今の自分の、担当アイドルにしてやれる全力のプロデュースです。
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