過去ログ - 仮面ライダー×艦これ オンドゥルこれくしょん 夏休みスペシャル 
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136: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/08/11(火) 02:36:24.76 ID:dRGowMXm0

レンゲルの力が徐々に増してゆく。その勇姿は、ケルベロスの脳裏に恐怖を与えた。

どこからか睦月の中から力が湧いてくる。

誰かを護ろうとする、想いの力。

その力がレンゲルと上城睦月の融合係数を異常なまでに押し上げ、全身から力を引き出してゆく。

その力に押され、徐々に魔犬の牙は力を失っていった。

「そんな心優しき者達を守るために戦う、それが仮面ライダーだ!」

レンゲルは巨大な杖を振りあげ、魔犬を突き飛ばした。

「ぐぉぉ・・・!」

その巨体は数百メートル先の砂浜へと吹き飛び、砂塵を巻き上げた。

「嶋さん・・・!」

レンゲルは直ぐ様五枚のカードを杖のカードリーダーに装填した。獏、象、虎、蜘蛛、蜘蛛。嶋達の想いが詰まった、レンゲルと彼らの絆の証だ。



『Club10,Jack,Queen,King,Ace...RoyalStraightFlash!』



5枚の紋章がケルベロスの前に縦列に並んだ。獏、象、虎、蜘蛛、蜘蛛。そのカードが並んでも、傷ついたケルベロスは動けなかった。

並び立つ紋章に向かって、レンゲルが猛進する獣の如く走り出す。カードをくぐるごとに、その鎧と杖の、黄金の輝きが増していった。

「おうりゃあぁぁぁぁぁ!!!」

レンゲルはケルベロスVに無数の突きを浴びせ、杖の刃で何度も何度も切り裂いてゆく。その体が徐々に海へと後退してゆく。最後にレンゲルは魔犬の急所に杖を突き刺し、大量のエネルギーを魔獣の体内に打ち込んだ!!

「ぐぅ・・・。おのれ、おのれ・・・、レンゲルゥ・・・!!」

レンゲルはさっと後ろに背を向け、杖を振り、構えた。

次の瞬間、ケルベロスVの体内でエネルギーが膨れ上がり爆発した。魔犬は緑色の血を吹きあげ、粉塵を撒き散らし、海面で花火のように爆散した。

レンゲルは哀れな魔犬に背を向けたまま、静かに腰のバックルからカードを引き抜き、海へと沈みゆく怪物の残骸へ投げた。 巨大な魔犬はカードに封印され、レンゲルの手元に戻った。

爆炎が辺りを焼く中、海の真ん中に傷ついたタナカだけが残された。


「やったぁぁぁっ!!」

睦月と吹雪が、手を取り合ってその勝利を喜んだ。

「やったぁぁぁ!!」

「那珂ちゃん感激!!」

応援していた艦娘達も歓声を上げ、仮面ライダーレンゲルの勝利に沸いた。

やがて、何時の間にか夜は明け、朝日が登り始めた。

朝焼けが、レンゲルの勝利を祝うかのように彼を赤く照らし出した。



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