過去ログ - 仮面ライダー×艦これ オンドゥルこれくしょん 夏休みスペシャル 
1- 20
140: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/08/11(火) 02:38:31.10 ID:dRGowMXm0


晴人と真由は、彼女たちから少し離れたところでゆっくり佇みながら、静かに宴の様子を見守っていた。

「・・・はぁー。何やってんだろなアイツ等」と呆れながら晴人は言う。

「ふふっ。でもそこが仁藤さんのいいところじゃないですか・・・」と真由。いつの間にか彼女もちゃっかりウィンナーを戴いていた。マヨネーズのかかっていないウィンナーを。

「え?真由ちゃん何? あんなケダモノなんかに惚れちゃってんの?」

「えっ? ちっ、違います!そんなんじゃありません・・・!」

真っ赤になって、真由は俯いた。そんな耳まで赤くしている少女を、白い鳥が軽く啄いて飛び回る。

「もっ、もう! からかわないでよガルーダ!」

やがて、冷やかすように飛び回るガルーダを、真っ赤になった真由が追いかけ始めた。朝焼けの照らす砂浜に、いくつもの足跡ができてゆく。

「やれやれ・・・」

晴人はドーナツをほおばりながら言った。

その言葉の反面、彼は安心していた。少女たちを財団Xから、そして絶望から救うことに成功した。何より、真由も昔に比べれば随分明るくなった。きっと、凛子ちゃんの優しさや仁藤の(バカみたいな)前向きさが彼女に生きる指針を与えたんだろう。

仲間達の幸せを静かに噛み締めていた晴人は、誰かが小さな声で自分を呼んでいることに気付いた。

「お、お兄さん魔法使いなのですか?」

恐る恐る電が尋ねる。

「あぁ。そうだよ。お近づきの印に、プレゼントだ」



『Conect,Please』



晴人は何処からかドーナツの袋を取り出し、その中にはいっていた四つのドーナツを電たちに与える。

「すごいのです! ありがとうございます!!」

「すごい・・・ハラショー!」

「ホントに魔法使いだったんだ!」

「これはさすがの私もびっくりだわ! レディーを驚かせるなんてすごいわね!」

晴人はおどけて、四人の少女達に丁重に頭を下げた。

「喜んでいただけて光栄です、お嬢様方」

まるで魔法のランプから呼び出された、忠実なランプの魔人のように。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
155Res/210.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice