過去ログ - 穂乃果「魔法のある世界で」 -SS速報VIP

過去ログ - 穂乃果「魔法のある世界で」

↓ 1- 覧 板 20

32: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:22:37.03 ID:3+P7VsSW0
「魔法学校って魔法を使えるようになるだけだと思ったけど、こんなこともやるんだね…」

　魔法学校では、実習の以外の教科も充実していた。とは言っても、小学生レベル。授業中に寝ていても評価は最高点取れるし、1年前では考えられないほど優越感がある。そういえば、ここでは小学校とか中学校とかいうシステムが無いんだった。

　歴史で『今のこの世界が作られたのは、ナナという神様が居たからだという。秩序を形作り、今も見守っているらしい』とか何とかは気になったけど、歴史というより宗教かな…？

以下略

33: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:30:37.69 ID:3+P7VsSW0
　この世界では情報というものを一斉に多くの人に伝える方法がない。大量印刷技術も通信装置も存在しないからだ。ほとんどは、あの空中に文字を書く魔法が使われた。

　最も発達した伝達手段は掲示板（とは言っても、ボードがある訳ではなく目印となるものがあるだけで、空中にいろんな言葉が書かれている）。新聞などの代わりである掲示板は誰でも書くことが、1周間で消える。

　そして、今日更新された内容は人々を驚かせるものであった。

以下略

34: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:34:48.99 ID:3+P7VsSW0
　さらに2年が経ち、ここでの暮らしにもかなり慣れてきて、魔法もどんどん覚えてきました。その反面、私達は元の世界のことを少しずつ忘れていっていたのも事実なのでした。

　学校から寮に帰る時間になり、私達は電灯なんてない暗い道を歩いていきます。凛とその道中、会話していた時、先から今までこの世界では聞いたことも無かった叫び声が聞こえてきたのです。

「何？」

以下略

35: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:39:33.20 ID:3+P7VsSW0
「もう追ってこないみたい！　止まろう！」

　私の一声に一行は従った。いや、そこにいたのは3人。

「あれ？　ハルがいない…」

以下略

36: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:43:45.84 ID:3+P7VsSW0
「訳が分からないよ…」

「うん」

　私は空返事をする。あの後、私達は結局家に帰ることになった。ハルって？　の一点張りで状況が変わることを見込めなかったからだ。

以下略

37: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:46:47.93 ID:3+P7VsSW0
　次の日、ラインとハルは学校へ来なかった。

「休みなのかな？」

　そうだと思った、そう思おうとした。これ以上恐ろしいことが起きてほしくない。

以下略

38: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:49:00.78 ID:3+P7VsSW0
「もしかして、消えちゃったのかな。存在もみんなの記憶からも」

　家に帰って、私達はベッドに仰向けになっていた。心も体も疲れきっていた。もう何もする気が起きない。

「うん…」

以下略

39: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:50:50.24 ID:3+P7VsSW0
「私達も、そうなのかな？」

「え？」

「元の世界ではもう、忘れ去られているのかな…」

以下略

40: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:51:51.41 ID:3+P7VsSW0
　その夜、私達は契りを交わしました。

　元の世界に戻ろう、と。そのためにこの世界の真実を暴こう、と。

　どんなに時間が掛かっても、もう夢を諦めない、と。

以下略

41: ◆b/HYt3CYIk[saga]
2015/08/13(木) 22:55:25.79 ID:3+P7VsSW0
――[R-side story 2]　微笑む

　今日はことりが1年振りに日本へ帰ってくる日でした。

「海未ちゃん！」

以下略

116Res/72.90 KB

↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。

VIPサービス増築中！
携帯うpろだ|隙間うpろだ