過去ログ - インコ、網戸、それから猫
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50: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/14(金) 18:45:51.11 ID:9XUzSbFIo

「あのクソババアは俺たちを置いて出ていった。ママなんて呼び方はふさわしくない」

 猫は心底怒っているようだった。

「俺たちをかわいがるだけかわいがって、飽きたらぽいだ。信じらんねえ」
「でもかわいがられたことは覚えてるんだね」

 モモは小さく微笑んだ。

「好きだったから、忘れられない」
「うるさい!」

 猫は力一杯網戸をたたいた。
 薄いその隔てが危うく揺れた。
 それでもモモは怖がらなかった。



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