過去ログ - インコ、網戸、それから猫
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6: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:06:27.07 ID:SYGMyPD1o

 っしゃあん、と大きな音がした。
 モモは大きく飛びあがった。
 大慌てでかごに駆け寄って飛び込んで。
 ぶるぶる震えて細くなった。

 猫の方をなんとか振り返ると、それはまだそこにいた。
 悔しそうに顔をむっとさせてモモの方を睨んでいた。

「……失敗した」

 その声が雌のものだったので、雌の猫だとようやく分かった。
 彼女は名残惜しそうに網戸を二三度叩くと、どこかへ姿を消してしまった。
 もう来るな!
 そう願いながら、モモは体を固くしたままだった。



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