過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)
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くすっち天頂@公認ぼっち党員
◆A9VvCAXQOewN
[saga]
2015/08/30(日) 23:12:42.05 ID:G+niSgN10
「お兄ちゃん、何で帰ろっか?」
「ん、バスでいいだろ。帰りに買い物して行こう」
「あいあいさー」
びしっと元気のいい返事をする小町。
「方向一緒ですし、雪乃さんも一緒に帰りません?」
「そうね、ではそうしようかしら。……いらないおまけも付いているようだけど」
なんですか、それは僕のことですか。
「じゃ、あたしとさいちゃんは電車かな。ばいばーい!」
二人が去ろうとした、その時だ。
突然真っ黒なハイヤーが俺達の目の前に横付けされた。
運転しているのは初老の男性。
しかし、後部座席はこちらからは見ることができない。
「金持ってそうな車だな」
先頭には変なしゃちほこみたいなのがついてる。……あれって。
中から出てきたのは、その体から光を放っていると錯覚させるような女性。
「はーい、雪乃ちゃん」
しかしなぜだろうか。声もとても親近感あふれるものであるのに、俺の頭の中ではけたたまし
く警戒アラームが鳴っている。
「姉さん……」
こいつが、雪ノ下の、姉……。雪ノ下を、自分の目的のために利用したという女。
「はぁー、すっごい美人。雪乃さんにそっくりだぁ」
小町も感嘆の声を上げる。
「雪乃ちゃんってば夏休み全然帰ってこないんだから。お母さんかんかんだよー。だからこう
して迎えに来ちゃった」
自分で言うのもなんだが、俺は人を見る目があると思う。幼いころからのおやじからのすりこ
みと、自身の数多くのトラウマがそれを構成しているのだろう。
その俺の目から見て、彼女の笑顔はうすら寒い。
その仮面の下に、素顔を隠している。しかもその仮面は、一枚ではない。
「あっ、あなたが比企谷君だね!雪乃ちゃんと仲良くしちゃってー、このこのー!」
雪ノ下の姉は俺に近づいて、肘でつついてくる。
絵にかいたような、非モテ男子が喜ぶ行動だ。
だからこそ、嘘くさい。彼女は、存在自体が空々しい。
俺はとっさに彼女の体を振り払った。
「やめろっ!」
「あれれー、嫌われちゃったかなー。ごめんね、龍騎」
最後の一言は、俺にだけ聞こえる小さな声で。
その時の彼女はとても冷たく、思わずのけぞってしまう。
「もー、そんなに警戒しないでよー。雪乃ちゃんから聞いただけだよ」
そんなはずがない。雪ノ下はこんな重要なことを言いふらしたりしない。ましてや激しく憎悪
するこの姉になど。
「あ、名前言ってなかったね。私の名前は雪ノ下陽乃。よろしくね!」
「よ、よろしくおねがいします」
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