過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
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125:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN[saga]
2015/08/30(日) 23:14:54.80 ID:G+niSgN10
由比ヶ浜は頬を膨らませる。

「で、お前何しに来たの?嫌がらせ?」

「嫌がらせってなんだし!あたしが来たら嫌なの?」

「別に嫌じゃねぇけど、……迷惑?」

「この正直者めっ!」

ぽかぽかと肩をたたかれる。

「もー、お兄ちゃん。そんなこと言うからもてないんじゃないの?」

「ふ、バカめ。俺は基本女子とかかわらないから、俺の態度で嫌われることなんてない!」

「悲しいことを自信満々で言ったー……」

「そいで、結局何なんだ?」

「うん、小町ちゃんにお願いしてたサブレのことなんだけど……」

彼女は大事そうに抱えてきたキャリーバッグを指さした。ちなみに、サブレというのは由比ヶ

浜の愛犬だ。

そのまま、バッグを開ける。

サブレは周囲を見渡して、俺の姿を認めるなり、すごい勢いで走ってくる。

「キャンッ!キャンキャンッ!」

「お兄ちゃん、動物には好かれるのになぁ……」

「なんだそれ、言外に人には好かれないって言ってるの?」

「言外じゃなくってまんま言ってるんだよ!でも小町はお兄ちゃんのこと大好きだよ!あ、今

の小町的にポイント高い!」

そういうと小町は、俺の腕をギューッとつかむ。

「はいはい、可愛い可愛い」

「むー、つれないなー」

「んで、由比ヶ浜。なんでこの犬連れてきたんだ?」

「うち、これから家族旅行に行くんだ」

家族旅行。ずいぶん懐かしい言葉の響きだ。

「仲いいんだな。お前の家族」

「お兄ちゃんが愛されてないだけだよね」

「なっ、バカっ!超愛されてるっつーの!なんなら寵愛されてるまである!じゃないと、これ

から脛かじっていくつもりなんだから困っちゃうだろうが!」

「嫌な息子だなぁ」

「つーかよ、なんでわざわざうちに預けるんだよ」

由比ヶ浜には仲がいい友達なんていくらでもいるはずだ。

「優美子も姫菜もペット飼ったことなくてさ。ゆきのんにも頼んでみたんだけど、今、実家に

いるからって……」

そうだ、今あいつは……。

「ペットホテルも探してみたけど、今、シーズンだからすごく混んでて……」

「そこで小町の出番ですよ!お兄ちゃん!……未来のお嫁さん候補には優しくしとかないと」

「それを聞いたら引き受けたくなくなるんだが……」

「まぁまぁ」

「はぁ、小町がいいってんならいいけどよ」

抜け目ない妹のことだ。どうせ母親への根回しもすんでるんだろう。この家での序列は、俺が

圧倒的に低い。母さえクリアすれば、あとは小町に甘々の親父だけだ。


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