過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)
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くすっち天頂@公認ぼっち党員
◆A9VvCAXQOewN
[saga]
2015/09/13(日) 23:22:12.68 ID:7YfIX9WR0
さればこそそこに立つ者は特別な存在と言えるし、そうであるべきだ。
生徒達の声が、一つ、また一つと消えていく。
『十秒前』
インカムの先の誰かが告げた。
「五秒前」
息をするのを止める。
「三」
そこでカウントダウンがやんだ。
舞台袖から見上げた二階の窓から、雪ノ下がステージを見下ろしている。
瞬間、目も眩むほどのまばゆい光がステージを照らす。
「お前ら、文化してるかー!!!?」
「うおおおおぉぉーっ!」
突如そこに現れた生徒会長の城めぐりの姿に、会場の熱は一気にわきあがった。
「すべてを壊し――?」
「すべてをつなげー!!」
そのスローガン浸透してるんだ……。
「俺達の旅は―――!?」
「終わらなーい!」
「青春スイッチ―――?」
「オーーーーン!!!」
うわー、バカだなーうちの学校。
宇宙き、たと言っておいてやるか……。
「それでは、委員長よりご挨拶でーす」
ステージ中央へと歩く相模の表情は硬い。
千人超の視線を一身に背負う。
センター位置に到達しないうちに、彼女の足は止まった。
マイクを持つ手は震えている。
がちがちの腕がようやく上がり、相模が一声を放とうとしたその瞬間。
き―――んと、耳をつんざくハウリング。
あまりのタイミングの悪さに観衆はどっと笑う。
その笑いに悪意が無いのははたから見れば明らかだ。
だが、ステージに立つ彼女はそうは感じていないだろう。
ハウリングが終わっても話しだせずにいた。
「では気を取り直して、委員長どうぞ―!」
城廻の声で再スタートがかかったのか、相模は握りしめていたカンペを開いた。
焦った指先は簡単に狂う。
カサリと音をたてて落ちたカンペが、またも生徒たちの笑いを誘う。
真っ赤な顔で拾い上げる相模に、観衆からは「頑張れ―」などという無責任な声が飛んでくる。
彼らにはその額縁どおりの意味しかないはずだ。
だが、それは決して励ましにはならない。
みじめさを味わっている者にかけるべき言葉など無いのだ。
相模のあいさつは、カンペを見ながらだと言うのに、つかえ噛みながら、予定時刻を大幅にオ
ーバーして進んでいった。
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