過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)
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くすっち天頂@公認ぼっち党員
◆A9VvCAXQOewN
[saga]
2015/08/23(日) 21:59:15.87 ID:lyWeeGpg0
自分に迎合しようとする人間を強く否定する者は少ない。
しかし雪ノ下はそんなことお構いなしだ。味方を作らず、しかもそれでいて、一人で乗り切れ
る能力を持った彼女は、人の痛みなどわからない。いや、わかっても気にしないというのが正
しいのかな。だから彼女には、人が救えない。
彼女たちは、まったく正反対の存在なのだ。相入れなくて当然だろう。
俺には、由比ヶ浜が怒って帰る未来が見えていた。
「か……」
ほらね、やっぱり。帰るっていい出すんだろ?そのくらいわかってるわかって
「かっこいい……」
「「は?」」
俺と雪の下の声が重なる。
「建前とかそういうの全然言わないんだ。そういうのって、すごくかっこいい!」
由比ヶ浜が熱い目線で雪ノ下を見つめる。
雪ノ下は若干、いやかなり戸惑っていた。
「な、何を言っているのかしら。私、結構きついこと言ったと思うのだけれど……」
「ううん!そんなことない!確かに言葉はひどかった。でも、本音って気がするの」
違う。こいつは言葉をオブラートに包めないだけだ。
「ごめんなさい。ちゃんとやるから、力を貸してください」
由比ヶ浜は逃げなかった。どころか、あの雪ノ下が押されている。
雪ノ下にとっては初めての経験だっただろう。本音を言われてちゃんと謝るやつは少ない。
「正しいやり方を教えてやれよ」
「一度手本を見せるから、その通りにやってみて」
「うん!」
彼女たちの表情は一様に明るかった。
ま、料理がうまくいくかどうかは別だけどな。
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