過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)
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くすっち天頂@公認ぼっち党員
◆A9VvCAXQOewN
[saga]
2015/08/23(日) 23:13:48.45 ID:lyWeeGpg0
「また、読んでくれるか」
もう一度、そう言った。
「お前……」
「どMなの?」
由比ヶ浜が雪ノ下の後ろに隠れながら嫌悪の表情を浮かべている。
「お前、あんだけ言われてまだやんの?」
「無論だ。確かに酷評されはした。もう死のっかなー、とも思った。むしろ我以外[
ピーーー
]と思っ
た。だが……。それでも嬉しかったのだ。誰かに感想を言ってもらえるというのはうれしいも
のだよ」
そう言って材木座は笑った。それは剣豪将軍ではなく、材木座義輝の笑顔。ああ、こいつはも
うかかっちまってるんだ、立派な作家病に。
書きたいものがあるから書く、それが誰かを少しでも笑顔にできたらなおうれしい。たとえ認
められなくても書き続ける。それを、作家病というのだろう。
だから、俺の答えは決まっていた。
「ああ、読むよ」
読まないわけがない。だってこれは、材木座が、白眼視されても病気扱いされてもやり続けて
きたことの証なのだから。
「また新作が書けたら持ってくる!」
言い残して、材木座は去って行った。案外あいつの夢がかなうのも遠くないのかもしれない。
そう、材木座義輝は変わらなくていいのだ。
「ていやっ!せいっ!お主らに加護があらんことを!」
……あの気持ち悪い部分を除けばな。
あれから数日がたった。
「のう八幡、流行の神絵師は誰だろうな」
「気が早い。まず賞とってから考えろアホ」
体育の時間は相変わらずこいつと組んでいる。
「フム。まずはどこからデビューするかか……」
「だからなんでしょう取る前提なんだ……?」
「売れたら声優さんと結婚できるかな……?」
「いいから。そういうのいいから。まずは原稿書け、な?」
こんな感じでグダグダやっている。きっと青春と呼べるものには遠いんだろうけど、それでも
少なくとも、嫌な時間ではなくなった。
ただ、それだけの話だ。
チャイムが鳴り、四時間目の授業が終わる。
昼休みに突入し、一気に弛緩した空気が流れる。
ニ年F組の教室は、今日も喧騒に包まれていた。
いつもはぼっち飯のためのベストプレイスがあるのだが、今日は雨なので仕方なく教室でむし
ゃむしゃと飯を食っている。
しかし本当に昼休みの教室というのはうるさいな。
そして、そんな喧騒の中心にいるのが教室の後ろでたむろしている連中だ。
サッカー部の男子ニ名にバスケ部男子ニ名。そして女子三人。
その華やかな雰囲気から、彼らが上位カーストに位置する連中だと一目でわかる。
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