過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)  
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77:くすっち天頂@公認ぼっち党員 ◆A9VvCAXQOewN[saga]
2015/08/23(日) 23:21:15.84 ID:lyWeeGpg0
休んでもさぼっても大会には出られて、試合をすればそれなりに部活をしている気分になれる。

勝てなくてもそれなりに満足してしまう。

そんな奴らは決して強くならない。だから人が集まらない。

負の連鎖は止まらない。

「だから……比企谷君にテニス部に入ってほしいんだ」

「は?」

だからって何?なんでそうなるんだよ。

「比企谷君テニス上手いし、もっと上手になると思う。それにみんなの刺激にもなると思うし

……」

なるほどね、俺をカンフル剤にしようってわけか。

だが……

「悪いな。それは無理だ」

俺は自分の性格をよくわかっているつもりだ。毎日部活に行くなんて意味がわからないし、集

団の中にいることを苦痛に感じるような人間だ。

仮に入ったとしても一ヶ月経たないうちに退部する自信があるし、戸塚をがっかりさせてしま

うこと請け合いだ。

「……そっかぁ」

戸塚は本当に残念そうな声を出す。

「まぁ、何だ。代わりと言っちゃなんだが何か方法を考えてみるよ」

「……ありがとう。比企谷君に相談してみて気が楽になったよ」

「無理ね」

雪ノ下は開口一番にそう言ってのけた。

「いや、無理ってお前さー」

「無理なものは無理よ。ブランク体でドラグレッダーに勝とうとしたあなたぐらい無理よ」

その話をほじくり返すなよ……。

ことの始まりは、俺が戸塚から受けた相談を雪ノ下に話したことだ。

「でもよぉ、俺を入部させようとする戸塚の考えはあながち間違ってないと思うぞ。要はテニ

ス部の連中を、このままじゃ危ないぞ、って脅かしてやればいいんだから」

俺のその言葉を、雪ノ下は鼻で笑う。

「あなたという共通の敵を得て集団が団結することはあっても、それは排除するための努力で、

自身の向上ぬそれが向けられることはないわ。ソースは私」

「確かにな……。ん、ソース?ソースならウスターが好きだが」

「そのソースじゃないわよ。あなた本当に国語学年三位?」

「ちょっとしたジョークだろうが」

「私、中学時代に海外からこちらに戻ってきたの。そこで転入先の女子たちは、私を排除しよ

うと躍起になったわ。誰一人として私に勝てるよう努力をした者はいなかった。あの低能共、

ダークウイングに捕食させたいわ……」

お前何折本みたいなこと言ってんだよ。

俺は話題を変えようと試みる。

「戸塚のためにも、何とかできねぇかな……」

「珍しい。あなたが誰かのために何かするなんて……」

「いや何、相談されたのなんて初めてだからな。うれしくってさ」

「そう、私もよく相談されたけどね」


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