過去ログ - 仮面ライダーぼっち&ぼっちライダーディケイド(完結編)
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くすっち天頂@公認ぼっち党員
◆A9VvCAXQOewN
[saga]
2015/08/30(日) 22:55:47.98 ID:G+niSgN10
「なにかあったのか?」
「少し孤立しちゃってる子がいまして……」
平塚先生の問いに答えたのは葉山だ。
「ほんと、かわいそーだよねー」
三浦は当然のようにその言葉を発したが、俺はそれを肯定できない。
「それはちげぇよ。孤立すること、一人でいることは決して悪いことじゃない。問題なのは、
他人の悪意によってその状況を作りだされていることだ」
「は?何が違うわけ?」
「好きで一人でいる人間と、そうでない人間がいる。そういうことかなヒキタニくん」
「ああ、そうだ」
だから変えるべきは、彼女の周りの環境だ。
「それで、きみたちはどうしたいんだ?」
平塚先生に言われて、皆一様に口をつぐむ。
別に具体的にどうしたいというわけではないのだ。要は感動する映画を見て泣いて、いい話だ
ったと話すくらいの、それだけのことでしかない。
俺にとっても三浦にとっても葉山にとっても。雪ノ下と由比ヶ浜は違うかもしれないが、他の
面々は同じように考えているはずだ。
自分達には関係ないが、知ったからにはせめて憐れむくらいは……。
という、一見高尚に見えて、これ以上になく汚い感情だ。
「できれば、可能な範囲で何とかしてあげたいです」
その言葉は実に葉山らしい。いや、偽善者らしいというべきか。誰も傷つかない優しい言い方。
できなくても、誰にも責任を背負わせない、そんな欺瞞に満ちた言葉だ。
「あなたでは無理よ。そうだったでしょう?」
そんな言葉を一刀両断に斬り伏せて見せたのは言わずと知れた雪ノ下雪乃だ。
理由の説明などしない、確定した事実としてただ彼女はそう言ってのけた。
葉山は苦虫をすりつぶしたような顔を一瞬だけ浮かべた。
「そう、だったかもな。……でも今は違う」
「違わないわ。あなたは変わっていないのよ。あの時から、ずっと。英雄気取りの偽善者で…
…」
「あんさー、雪ノ下さん、あんた調子乗りすぎじゃない?」
雪ノ下の言葉に割って入って行ったのは、炎の女王三浦優美子。
「あら、私のどこが調子に乗っているというかしら?」
「……そういうとこだよ。いっつも人を見下したようなその態度、イライラするんだよ」
「見下している?そんなつもりはないのだけれど。劣っているという自覚があるからそう感じ
るだけではないの?」
「……っ、ベノスネーカー!」
三浦が契約のカードをかざし、紫色のコブラが現れる。
場の空気が一瞬にして緊張に包まれる。
「ダークウイング!」
雪ノ下の蝙蝠のモンスターも現れ、コブラと対峙する。
二体とも相手を激しく威嚇している。
他の面々も不測の事態に備えて、鏡の中に契約モンスターを呼んでいる。
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