6:名無しNIPPER
2015/08/14(金) 23:25:16.83 ID:5UidY0PzO
「GACKTさん!おはようございます!」
「おはよう、ちひろ」
いつもの緑スーツに、三つ編みにした栗色の髪。
変わったスーツだと思っていたけど、今ではもう見慣れてしまった。
…この当たり前のように差し出してくるわけのわからないジュースも。
いや、だからいらないって…。
「…そういえば、もうシンデレラガールズプロジェクトが出来て半年以上経つんですよね」
「そうだね」
「どうでしたか?アイドルのみんなは成長しましたか?」
「…んー…」
どうだろう。
基本は出来るようになったけど。
まだまだ発展途上というところだろうか。
「…正直、あれくらいのレベルならいくらでもいるよ」
「…ふふっ。ならまだ伸び代があるという事ですよね?」
「そうだね。これからだよ」
僕の返答は予測出来ていたようで、ちひろは笑みの表情を変えることなく答えた。
僕の事なら大体知っているとでも言いたげな感じだ。
…僕はお前の事は半年分しか知らないけどさ。
「…そういえばGACKTさん」
「何?」
「…さっき未央ちゃんのクッション見てましたけど、何かあったんですか?」
「…」
純粋な疑問だろうか。
それとも何かしらの下心があってのものだろうか。
「…別に、変な事を考えてたわけじゃないよ」
「じゃ、何ですか?」
身を乗り出し、見つめてくる。
思春期真っ盛りの中学生か、お前は。
「…一番成長したのは、未央だからかな」
「…色んなことが、ありましたからね」
半年。
その間に色んなことがあった。
アイドルとの出逢いや、仲違い。
…面白いといえば、面白いよな。
「GACKTさんなら、トップアイドルにしてくれるって信じてますから」
「…ありがとな」
何気ない応援だけど、孤独な中年男にはありがたい。
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