過去ログ - 【がっこうぐらし!】ゆき「ねえ、助けてあげて、くるみちゃん!」
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名無しNIPPER
2015/08/16(日) 16:27:17.29 ID:AV8sk26M0
少女「お母さ……お母さん」
血だらけの口元から呟かれた言葉。
手元が狂った。切っ先がわずかに翻る。
ゆき「だめえッ!」
ガアアアンッ!
スコップが戦慄いた。
突然の衝撃。
手首にわずかな痛みが走った。
しかし、そんなことを気にしているどころではなかった。
くるみ「ゆきッ!?」
スコップを無意識に投げ捨てる。
ゆき「いッ……っぁ」
肩の下辺りを抑えながらも、少女を庇うようにゆきが四つん這いになっていた。
くるみ「な、なんだッ……何してんだお前は」
ゆき「まだ、まだ、諦めちゃだめだよッ」
くるみ「その子はもう……」
案の定、少女が暴れだす。
私はすぐにゆきを押しのける。
ゆき「やぁッ……」
くるみ「下がってろ……」
スコップをすぐに拾い上げる。
握りなおして、切っ先を真っすぐに少女へ。
ゆき「だめッ……ねえ、助けてあげて、くるみちゃん!」
もしかしたら。
助かるもしれない。
あの薬を使えばね。
でもそれって、幸せなことだろうか。
くるみ「……」
私は、スコップを振り下ろしていた。
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