過去ログ - 【がっこうぐらし!】ゆき「ねえ、助けてあげて、くるみちゃん!」
1- 20
21:名無しNIPPER
2015/08/16(日) 16:27:17.29 ID:AV8sk26M0
少女「お母さ……お母さん」

血だらけの口元から呟かれた言葉。
手元が狂った。切っ先がわずかに翻る。

ゆき「だめえッ!」

ガアアアンッ!
スコップが戦慄いた。
突然の衝撃。
手首にわずかな痛みが走った。
しかし、そんなことを気にしているどころではなかった。

くるみ「ゆきッ!?」

スコップを無意識に投げ捨てる。

ゆき「いッ……っぁ」

肩の下辺りを抑えながらも、少女を庇うようにゆきが四つん這いになっていた。

くるみ「な、なんだッ……何してんだお前は」

ゆき「まだ、まだ、諦めちゃだめだよッ」

くるみ「その子はもう……」

案の定、少女が暴れだす。
私はすぐにゆきを押しのける。

ゆき「やぁッ……」

くるみ「下がってろ……」

スコップをすぐに拾い上げる。
握りなおして、切っ先を真っすぐに少女へ。

ゆき「だめッ……ねえ、助けてあげて、くるみちゃん!」

もしかしたら。
助かるもしれない。
あの薬を使えばね。
でもそれって、幸せなことだろうか。

くるみ「……」

私は、スコップを振り下ろしていた。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
46Res/21.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice