過去ログ - 卯月「これが私たちの、ガンプラバトル」
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16: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2015/08/15(土) 23:04:45.39 ID:bjpB9rtg0

『少しだけ、手を離すよ』

 ガンダムがジム・カスタムから手を離し、少しだけ離れた所で、脚部からスラスターが稼働して脚部と頭部の位置を、逆転させた。

つまり宙返りの状態になっているのだ。

その状態で、背部スラスターが強く吹かれ、今度は下方へ強く加速した。
その速度は、早い。
もう一度、脚部スラスターだけを稼働させると、再び宙返り――つまり元の状態に戻ると同時に、再び背部スラスターを稼働させて、卯月の元へ。

『宇宙空間で下方へ向かいたい時は、今みたいに上下を逆転させる事が必要なんだ』
「上下を……逆転?」

『今、私たちが見ている宇宙の景色って、上下なんて無いんだ。
もちろんどっちが上でどっちが下か、って仮定する事は出来るけど、実際は私たちの視点から見て上下ってなるよね』

 大気圏内では、重力の働く方を下に定義すれば問題は無いが、宇宙空間はそうじゃない。常に自分から見た上下を逆転させる事が重要なのだ。

『ただ最初は機体を宙返りにする事がちょっとだけ難しいから、それが出来れば中級者になれる』
「天海さんは、もう上級者なんですか?」
『えへへ、自慢じゃないけど、結構上手に出来る様になったよ。――美希ほどじゃあないけど』

「美希って――星井美希さん、ですか?」
『うん。美希ってすごいんだよ。最初始めた時から、プラモデルを組み立てるのも上手だし、操縦もすっごく上手なの!』

 そんな雑談を終えた所で、再びガンダムが、ジム・カスタムから手を離した。

『じゃあ、今度は自由に操縦してみて。
――あ、ちなみにこのゲーム、ブレーキは無いから、止まりたい時はフットペダルを踏み込みながら、
動いている方向とは逆に操縦桿を強く踏むと緊急停止するし、動いてる状態でフットペダルを軽く踏み込むと、緩く停止する事が出来るよ』

「は、はい……」

『大丈夫。これはゲームだから宇宙空間を彷徨ってもステージ離脱でゲームオーバーになるだけ。はい、スタート!』



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