過去ログ - 卯月「これが私たちの、ガンプラバトル」
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236: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2015/10/24(土) 20:05:43.70 ID:GcTxYYJb0

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まだ戦いは、終わっていない。

二人の少女が駆る機体は、まだ生き残っている。

天海春香は、石破天驚拳の衝撃によって、一時的に動かない機体の制御が可能になるまで、胸を抑え、美希の敗退を悲しんでいた。

『美希……負けちゃったんだね』

 それは、決着がつかない事に対しての後悔か、それとも安堵か。

彼女には分からない。分からないが、涙を一筋流した。

『……ねぇ、卯月ちゃん。どうして卯月ちゃんは、そんなに強くなれたの?』

 メインカメラ――目の前でしばし機体を動かせずにいる、Mk-Uカスタムのパイロット、島村卯月に問いかける。

「……どうして、でしょうね。私自身、よく分かってないんですけど」

 段々と、二機の制御が戻ってくる。春香も卯月も、互いに機体操縦桿を握りしめ、そして動作チェックを行う。

「でも分かってる事、一つあるんです。――皆さん、半年前の戦いより、キラキラ、してない。春香さんも、雪歩さんも」

『私たちが、キラキラしてない』

 指の関節一つ一つに至るまで、動作チェックが行われる。続いて武装の確認だ。

「……雪歩さんも、春香さんもそうです。胸に何か秘めて、本当に大切な力を、引き出せてない。そんな気がしました」

『本当の、力』

 武装チェックは完了。二機が互いに動けるようになった事を確認した瞬間、卯月が顔を上げた。



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