2:名無しNIPPER[saga]
2015/08/15(土) 23:36:25.98 ID:Q9RwVuPUO
母が死んで1年と少しした頃、一人で生きるにはこの異世界は過酷すぎる。そう思った僕は近所の家に置いて貰うことにした。だが、馬鹿みたいに戦争を繰り返す我らが王国に生まれてきたのが運の尽きだったのだろう。
僕の村の男連中はうちだけに限らず、戦争から帰って来ることは無かったので、そうなれば必然的に働く者は女子供になり、村の生産力は落ちていくばかりだ。高い税金も相まって、村は食うことにすら困り始めていた。
さらには、太古から存在する魔物の襲撃により村の数少ない男手も徐々に削られていった。
だから、それは起こるべくして起きたのだろう。
異世界暦428年。
夏も終わりという時期。夜中に魔物の群れが村を襲い村人達は、僕を除いて一人残らず殺された。
生き残った僕は、黒煙が上がる村を後にする。
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