過去ログ - 【咲-Saki-】豊音「京太郎君!お手紙だよー!」京太郎「2通目だな」
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22: ◆dIhERAk/UA[saga]
2015/08/17(月) 19:48:51.12 ID:S8Or9lwd0

「美味い」

「美味しいねー」

「よぉ遊んだの」


あれから日が暮れるまで2人は川で遊びスイカを持って京太郎の家に戻ると祖父と祖母に出迎えられた。

冷えたスイカを渡し切って貰うと二人して縁側に座って食べた。

日が暮れた為か風が吹きチリーンと風鈴を鳴らした。


「豊音ちゃんも食べていきなさい」

「でも…」

「家には電話してあるよ」

「うん!」


夕飯時、帰ろうとする豊音に祖母は声をかけ、机の一角に座らせた。

京太郎もそれには歓迎だ。

たった一日だが、豊音の事が気に入ったのだ。

結局その日は豊音は泊まっていった。

一緒にお風呂に入り、話をし、一緒にTVを見て、気づいたら一緒に布団で寝ていた。

2人はそれからも最後の夏だといわんばかりに満喫していく。

川、山、原っぱに出向き。

ダンボールで滑ったり、虫取りをしてみたり、釣りもしてみた。

夜になればどちらかの家で夕食を食べ、嫌々ながらの宿題をやって眠りに就く。


楽しい日々は短くも楽しいものであった。

そんなある日、京太郎は違和感を覚える出来事にいくつかあった。

少しばかり小学生にはきつい大人の事情、それを垣間見たのだ。


「うんじゃ今度はこっち行こう!」

「………」


今日も今日で村を探索していると豊音がぴたりと止まった。

手を繋いでいたせいで京太郎は前へ転びそうになる。


「どうかしたのか?」

「此処から先はいけないよー」

「へ?なんで」


豊音は目を見開き何かに怯えるように後ずさった。

今までに見たことない豊音だ。


「お地蔵様より先にはいけないの」

「お地蔵様?」


京太郎は豊音の視線の先を見てみる。

そこには確かにお地蔵様が道の端に鎮座していた。

しっかりと手入れがしてあるのか汚れはないが古いせいで所々欠けている。




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