過去ログ - 【ゆるゆり】向日葵「……子守唄を歌ってくれませんか。赤座さん」
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5:名無しNIPPER[saga]
2015/08/17(月) 17:19:15.29 ID:xePnKZjYo
確かに赤座さんのカゴに入っている品数は、私よりも少なかったけれども。

あかり「えっと、じゃあ今日はこれでなにを作るのかな?」

向日葵「今日というよりは数日分ですからね、なんとも」

あかり「あっ、そうだよね。やっぱり見据えてるところが違うよね!」

向日葵「……カゴ一つでどこまで褒め殺しにする気なんですの」

全く力を込めずに、赤座さんの頭に拳を置いた。

あかり「えへへ、ごめんごめん」

向日葵「……気になります?」

あかり「えっ?」

向日葵「今日、何を作るのか」

あかり「うん! 気になるよぉ」

赤座さんの食いつきが、思ったよりも良かったけれど。

向日葵「……じゃあ、家に来ます?」

なんてところまでの距離はさっきよりも、随分遠方にあるのに。

あかり「いいの?」

あっさりと、そこまで手を伸ばし切ってしまって。

向日葵「いいんですの?」

あかり「ひ、向日葵ちゃんが聞いたんだよね」

そう。自ら城門を開放して、手招きをしたのはこちらの方。
その通りに歩いて来てくださった、赤座さんに戸惑いを見せるなんて、とんだお門違いなのに。

弁解をさせていただくのなら、今の戸惑いは、未知と遭遇した時、先へ先へと足を進めるかのごとく。
物語の盛り上がりと比例して、ページを捲る手が早くなるかのごとく。
心拍も同様に、速くなっているだけであって、不快さはなく、
むしろ瑞々しい跳ね方をしている心臓を抑えるのに、苦心をしているがゆえであった。

とは言え、そのままに伝えるにはむず痒い。
だから、もっともらしい理由を続けて、誤魔化そうとしたはずなのに。

向日葵「いえ、帰りが遅くなるのではと。……良ければ家に泊まっていきますか?」

また距離を縮めてしまって、そのままに伝えるよりも、むず痒さが増してしまった気がする。
カゴの中身を確認するふりをして、視線を逸らしたけれど、あんまり意味は無かった。
返ってくる声が、あまりにも鮮やかで、赤座さんの顔が、簡単に想像出来てしまったから。


少し遅めの八時前に、赤座さんは私の家へやってきた。

あかり「迷惑じゃなかったかな。ちょっと食べる時間が遅くなっちゃうし」

向日葵「私以外は先に食べてしまえば問題ありませんわ」


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