15: ◆.XibMUKIvI[saga]
2015/08/17(月) 23:06:51.26 ID:17bnsS7c0
「平塚先生」
「おお、比企谷か。どうかしたかね?」
午後1番の授業は国語だった。チャイムと同時に授業を終え、教室を出ていく平塚先生を追って廊下に繰り出し、声を掛けた。
「ちょっとご相談したいことがありまして」
「……君だけか?」
言わんとしていることはわかる。奉仕部としてか、それとも俺単独の話か。
「俺だけです」
「そうか。ここで大丈夫かね?」
休み時間に入ったばかりの廊下は幾分騒がしい。先生は周りを見渡し、それに続けて視線をこちらに向けた。
「歩きながらでいいですか?」
「構わないが。では職員室に向かおうか」
そう言って踵を返し、職員室へ続く廊下を歩き出す。俺も後に続いて歩き出し、隣に並んだ。
廊下を闊歩するだけで、先生には色々な生徒から声が掛かる。そしてそれににこやかに、時に快活に対応していく。
普段のアレを知ってるから忘れているが、人気教師なのだこの人は。基本的には。
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