過去ログ - 【ゆるゆり】櫻子「向日葵ってさ、綺麗だよね」
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8:名無しNIPPER[saga]
2015/08/21(金) 08:03:14.29 ID:yqG5bTi8o
向日葵「……私はそうは思いませんけれどね」

櫻子「えっ?」

向日葵「別に病気じゃないにしても」

やっぱり、今日の向日葵はどこかおかしかった。
単純に睡眠不足で片づけるには無理があって、この大人しさには別の理由があるんじゃないのか?
それに、落ち着いているというよりは、何かを押し殺していると言う方が正しいように見える。

向日葵「明日は我が身でもおかしくありませんもの」

向日葵が淡々と、噛み締めるように言うものだから、
嫌な立体感を持った現実が、近くにあるように思えて、胸の動悸は徐々に増して、
背中に伝うのは、熱を持っているとは言い難い、冷たい汗だった。

櫻子「向日葵!」

向日葵「……どうしたんですの、急に」

衝動としか言い様が無かった。
気が付いたら、向日葵の胸に抱き付いていて、目頭が熱くなっていた。

櫻子「わかんない……わかんないけど……想像しただけで、凄く嫌になって、凄く近いことに思えて……」

向日葵「……大丈夫ですわ。私は櫻子と一緒にいますから」

私の背中を、向日葵の腕が包んだ。それなのに、私の頬を伝う涙の勢いは落ちなくて、
いつ渡されたのかも分からないハンカチに、ひたすらに水を吸わせていた。

向日葵「櫻子は変わりませんわね」

やっとの思いで落ち着きを取り戻したころに、向日葵は沈黙を破った。


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