過去ログ - 【忍殺】マッポーの世をニンジャが走るpart.2【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【忍殺】マッポーの世をニンジャが走るpart.2【安価】

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12:モーターGM ◆D8Rwi80caUI5[saga]
2015/08/22(土) 19:59:38.36 ID:tikSb5m4o
　
その日、デッドシャーク・ヤクザクランは、長年の宿敵であったビッグホエール・ヤクザクランを壊滅させた熱気に沸いていた

「これもヨージンボのセンセイのおかげだな」

「デスネー」

バンザイテキーラで顔を赤らめたアニキにアタシは相槌を打つ
アタシはカスミ・キリ、このデッドシャーク・ヤクザクランでサイバネ関係を担当している
ずり下がってきた丈夫さだけが取り柄の重たい黒縁眼鏡を指で押し上げながら周りを見やる

「マキシマの野郎も流石にニンジャには敵わなかったようだなぁ！」

「あそこで怖いのはアイツだけだったっスからねぇ！」

「デスネー」

周りのレッサーヤクザ達も上機嫌だ
それほどまでに今日は喜ばしい日だ
慣れないサケを舐めながら、小さく笑う

「センセイさえいりゃ、こっちのもんよ！」

「ここら一帯は俺らのシマに出来る！」

「金だって思いのままだ！　カスミ＝サンにもいい服買ってやるぜ！」

「いえ、アタシはその・・・」

「遠慮すんなって、オメェもたまには色気のある恰好しなきゃなぁ！」

「まあ、胸はどうしようもねぇがな！」

「違ぇねぇ！　グアッハッハッハ！」

「・・・・・・」

少し涙目になりながら胸元を見る。そのバストは標準的であった
アタシはスラムで育ち、ロクな教育は受けていない
だが幸い、手先の器用があった
自然とジャンクいじりを覚え、それが元でこのヤクザクランに雇われたのだ
身内も同然、妹分として可愛がられている

「しっかし、センセイはどこ行ったんだぁ？」

「はぁ、なんか用事があるとかで」

「まぁいい、今日は無礼講だ飲め飲め！」

「オットット！」

今後、クランが大きくなっていくのなら、アタシの持つ技術などは直ぐにお払い箱になってしまうだろう
ついていくためには、技術を学ぶ必要がある
居心地のいいこの場所にいるために頑張ろう、そう思った

「スッゾコラーッ！　タマトッタラァーッ！」

ＢＬＡＭ！ＢＬＡＭ！ＢＬＡＭ！ＢＬＡＭ！ＢＬＡＭ！ＢＬＡＭ！ＢＬＡＭ！ＢＬＡＭ！

蹴り開かれた扉、回転しながら迫ってくる弾丸
鈍化する時間の流れとは反比例してニューロンは加速する
白髪のミイラめいた男の姿を捉えたと同時、弾丸は丈夫さだけが取り柄の眼鏡を破壊した

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